【2024最新版】ChatGPTはいつまでのデータを学習しているの?最新情報を取得する方法も合わせて詳しく解説

『92%』。この数字はFortune 500企業のうち、OpenAI(ChatGPT開発企業)の製品を使用している割合です。ChatGPTなどの生成AIのビジネスでの活用は急速に拡大していっています。弊社のChatGPTを初めとした生成AIの活用支援をしていく中で、これらのAIは「最新の情報をどこまで知っているのか」という質問をよくお受けします。実は、ChatGPTの知識には期限があり、それはモデルによって異なります。本記事では、ChatGPTと他の主要なAIの学習データ期限を明確にし、さらに最新情報を取得する方法を紹介します。実際の検証結果や使用上の注意点も解説していますので、この記事を読むことで、AIの特性を理解し、仕事での効果的な活用に繋がります。ChatGPTを最大限に活用するガイドとして本記事を活用しましょう!

WithAIメールマガジン登録(無料)

WithAIメールマガジンでは、生成AIの活用事例や、最新Newsから今すぐ使える実践ノウハウまで、
Webサイトではお届けしきれないさまざまなお役立ち情報を配信しています。ぜひご登録ください。

ChatGPTはいつまでのデータを学習済みなのか

生成AIは、いつまでのデータを学習しているかは重要な意味を持っています。トレンドや最近の出来事に紐付いたコンテンツを作成する際に、その回答の信頼性や有用性が大きく変わってくるからです。本章では、ChatGPTを中心に、主要な言語生成AIのデータ学習期間(データカットオフ日)について詳しく見ていきましょう。

ChatGPTのデータ学習期間

ChatGPTの学習データ期限は、モデルによって異なっています。

引用元:OpenAI公式

GPT-3.5(コスパ重視低性能モデル):

学習データ期限:2022年9月

特徴:広く一般に利用されている無料版モデル

GPT-4(中性能モデル):

学習データ期限:2023年4月

特徴:より高度な理解力と生成能力を持つ最新モデル

ChatGPT-4o(ChatGPTシリーズ最高性能モデル):

学習データ期限:2023年12月

特徴:最も性能に優れたモデル。音声対話などのマルチモーダルの精度も向上。

これらの日付は、OpenAIが公式に発表している情報に基づいています。ただし、AIモデルは定期的に更新される可能性があるため、最新の情報については常にOpenAIの公式サイトで確認することをお勧めします。

その他の言語生成AIのデータ学習期間

ChatGPT以外の主要な言語生成AIも、それぞれ異なるデータ学習期間を持っています。

Claude AI(Anthropic社):

学習データ期限:2023年12月

特徴:倫理的な判断能力に優れている

Gemini(Google社):

学習データ期限:2023年11月

特徴:マルチモーダル(テキスト、画像、音声など複数の形式のデータを扱える)能力に優れている

Llama 2(Meta社):

学習データ期限:2022年9月

特徴:オープンソースモデルとして公開されている

これらの日付も、各企業が公式に発表している情報に基づいています。ただし、AIの世界は急速に進化しているため、これらの情報も変更される可能性があります。

データ学習期間の重要性

AIのデータ学習期間を把握しておくことで、以下のようなメリットが得られます。

  1. 回答の信頼性評価: 最新の出来事に関する質問をする際、AIの知識の限界を理解することで、ハルシネーション(AIのつく嘘)をそのまま鵜呑みにしてしまう可能性が減少する
  2. 適切な利用: 特定の時期の情報が必要な場合、それに適したAIモデルを選択することができる
  3. 効果的な質問: AIの知識の範囲を知ることで、より効果的な質問や指示を出すことができる

結論として、ChatGPTを含む各言語生成AIには、それぞれ異なるデータ学習期間があります。これらの期間を理解し、適切に利用することで、AIを効果的に活用することができます。次章では、実際にGPT-4の知識をテストし、その範囲と限界を具体的に検証していきます。

ChatGPTはどこからどうやってデータを学習するのか

ChatGPTの学習プロセスは、膨大なデータと高度な機械学習技術の組み合わせによって成り立っています。この章では、ChatGPTがどのようにしてその知識を獲得しているのかを詳しく見ていきましょう。

データソース

ChatGPTの学習に使用されるデータは、主に以下のソースから収集されています:

1.インターネット上の公開情報

  • ウェブページ
  • オンライン記事
  • ブログ
  • フォーラム

2.書籍やアカデミックな資料

  • デジタル化された書籍
  • 学術論文
  • 教科書

3.公開データセット

  • Wikipedia
  • Common Crawl(ウェブクロールデータ)

3.専門的なデータベース

  • 科学論文のアーカイブ
  • 法律文書のデータベース

重要な点として、ChatGPTは個人情報や機密情報を含むデータは学習に使用していません。また、著作権で保護されたコンテンツの使用に関しては、法的および倫理的な配慮がなされています。

学習プロセス

ChatGPTの学習プロセスは、以下の主要なステップで構成されています:

1.データの前処理

  • 収集されたデータをクリーニングし、構造化します。
  • 不適切なコンテンツや低品質なデータを除外します。

2.トークン化

  • テキストを小さな単位(トークン)に分割します。
  • これにより、AIがテキストを理解しやすくなります。

3.事前学習

  • 大規模な言語モデルを構築するため、膨大なデータを用いて機械学習を行います。
  • この段階で、言語の基本的な構造と一般的な知識を学習します。

4.ファインチューニング

  • 特定のタスクや対話形式に適応させるため、モデルを調整します。
  • この段階で、ChatGPTの対話能力が強化されます。

5.強化学習

  • 人間のフィードバックを基に、モデルの出力を改善します。
  • 倫理的な回答や有用な情報提供を促進します。

ChatGPTは様々なチャネルから情報を取得している

ChatGPTの学習プロセスは、多様なデータソースと複雑な機械学習技術の組み合わせによって実現されています。インターネット上の公開情報から学術的資料まで、幅広いソースからデータを収集し、それを慎重に処理して学習に使用しています。

このプロセスにより、ChatGPTは広範な知識を獲得し、人間のような対話能力を持つAIとして機能することができます。ただし、その知識にも限界があることを理解し、適切に利用することが重要です。

次章では、実際にGPT-4の知識をテストし、その範囲と限界を具体的に検証していきます。

WithAIメールマガジンでは、生成AIの活用事例や、最新Newsから今すぐ使える実践ノウハウまで、
Webサイトではお届けしきれないさまざまなお役立ち情報を配信しています。ぜひご登録ください。

WithAIメールマガジン

登録無料

GPT-4oデータカットオフ日を検証

その生成AIがいつまでのデータを学習しているかのおおよその日付をデータカットオフ日と言います。この章では、ChatGPTに学習済みの情報とそうでない情報を与えたときにどのような挙動を示すのかを検証していきます。

検証①:カットオフ日について質問

まずはChatGPTに対してカットオフ日はいつなのかを質問してみました(2024年9月時点)。その結果、2023年10月までの情報に基づいているという回答を得ました。モデルはGPT-4oを使用したので、公式によれば2023年12月までの知識はあるはずですが、回答では少し差がありました。

検証②:「大谷翔平のドジャース移籍」について質問

大谷翔平選手がドジャースに移籍したのは2023年12月9日です。よって、ChatGPTはこのデータを知っているかどうか非常に微妙なラインとなっています。実際に質問してみたところ、以下のような返答になりました。そのまま「ドジャーズへの移籍」について質問すると、Web機能を用いて検索して情報を得ようとしてしまうため、Web機能を使わずに回答を行うように指示しました。

結果、移籍が確定したという情報は持っておらず、まだ検討段階であるという知識しか持っていませんでした。

検証③:「2024年のニュース」について質問

2024年3月のニュースについて質問したところ、以下のような回答が得られました。しかし、内容に関しては抽象的なものが多く、トルコの地震に関しては2023年2月6日に起きたことなので、誤りでした。

検証結果

検証の結果、公式から正確なカットオフ日が発表されているものの、かなり曖昧で、新しい情報をChatGPTに聞くのはかなり危険ということがわかりました。「データを持っていません。」という回答であればいいのですが、それっぽいことを捏造してしまう場合もあるので当てにしてはいけません。次章ではChatGPTで最新の情報を会得する方法を紹介していきます。

ChatGPTから最新情報を取得する3つの方法

ChatGPTにURLの内容を読み込ませるには、主に3つの方法があります。

  • デフォルトで備わっているWeb機能を使用する
  • 専用のプラグインを使用する
  • 公式の出しているGPTsを使用する


これらの方法を使うことで、ChatGPTで最新の情報を扱うができます。
それでは、まずは簡単にできる、手動でWebサイトの内容をコピー&ペーストする方法から解説していきます。

方法1: デフォルトで備わっているWeb機能を使用する

一つ目の方法として、デフォルトで備わっているWeb機能の使用が挙げられます。これは最も簡単な方法で、なおかつWebを参照した情報を得られます。

実際の手順

  1. Web検索をして欲しい意図を含んだ指示文を与える 例:「大谷翔平について調べてください。」
  2. ChatGPTが自動で検索して欲しいという意図を汲み取ってWebでリサーチを行う
  3. ChatGPTが検索結果をテキストでまとめる
  4. 必要に応じて、ユーザーが質問やフィードバックを追加して、対話を続ける

この方法の利点は、特別なプラグインや拡張機能を必要とせず、簡単に行える点です。ただし、特定のURLから情報を取得してくることはできません。次の方法は特定URLからも情報を取得してくることができます。

方法2: プラグインを活用する

方法1より正確で効率的な手段として、プラグインの使用があります。これからご紹介するプラグインを使用することで、ChatGPTが直接特定のWebサイトを参照し、その内容を分析して、より専門的で現在の情報に基づいた回答を提供できるようになります。

WebChatGPT
WebChatGPTは、Google Chromeブラウザのために開発された拡張機能です。この拡張機能を利用することで、ユーザーはWebページを直接ChatGPTに読み込ませ、その内容に基づいた対話を行うことができます。特に、研究、学習、最新ニュースの理解などに有効です。例えば、文字数の多い記事や、論文などから自分が求めている情報だけを探すのは骨が折れる作業ですが、ChatGPTに代わりに読んでもらうことで、言及されている部分を瞬時に見つけて抽出することができます。

WebChatGPTの導入方法

STEP1:Google Chromeウェブストアにアクセスし、「WebChatGPT」で検索する

STEP2:「Chromeに追加」ボタンをクリックしてインストールする

STEP3:Google Chromeの右上にある拡張機能タブから、「WebChatGPT」を選択する

STEP4:自動でChatGPTにアクセスし、WebChatGPTが導入された状態でスタート画面が表示される

WebChatGPTの使用方法

STEP1:WebChatGPTを起動したChatGPTにて、「/」を入力する

STEP2:「/site:」を選ぶと、検索結果を、入力した特定のサイトからの結果に絞ることができる

同一のサイトであれば、異なるURLでも参照してくれるため、広い範囲でのリサーチに適しています。このように、サイトの参照元を示した上で内容を抽出してもらえるので、ハルシネーションの心配が軽減されます。

STEP3:「/page:」を選ぶと、特定のページを参照元として指定できる

このコマンドでは指定したURLのページのみを読み取るため、検索範囲自体は狭くなりますが、その分絞り込んだリサーチができます。

ChatGPTのプラグイン「WebPilot」を利用する方法
WebPilotは、ChatGPT上で使えるプラグインで、特定のWebサイトの内容を解析し、ユーザーの質問に対してより具体的で詳細な回答を提供します。これは、旅行の計画、製品のレビュー、最新の技術トレンドなど、特定のトピックに関する深い洞察が必要な場合に特に有用です。

Web Pilotの導入方法

STEP1:GPTを探すからGPTsストアに移動する

STEP2:検索タブから「WebPilot」と検索する

STEP3:青色アイコンの「WebPilot」を選択し、チャットを開始する

STEP3:「以下のURLを読み込んでURLを要約してください。 URL:https://www.biz-ai.jp/」のような形でプロンプトとURLを与えることで、Webサイトの読み込みが可能になります。

ハルシネーションに気をつけて効果的にChatGPTを活用しよう

本記事では、ChatGPTと他の主要なAIの学習データ期限や、最新情報を取得する方法について紹介しました。

重要ポイント

データ学習期間:

ChatGPT-4o(GPT-4 Turbo):2023年12月まで

GPT-4(有料版):2023年4月まで

GPT-3.5(無料版):2022年9月まで

データソース:

インターネット上の公開情報

書籍やアカデミックな資料

公開データセット(Wikipedia, Common Crawlなど)

学習プロセス:

データの前処理 → トークン化 → 事前学習 → ファインチューニング → 強化学習

最新情報の取得方法:

GPT-4 Turboの利用

プラグインの活用

プロンプトエンジニアリングの工夫

使用上の注意点:

情報の正確性を常に確認

個人情報や機密情報の取り扱いに注意

ハルシネーション(誤った情報生成)に気をつける

効果的な活用法:

具体的な質問をする

複数回の確認を行う

これらのポイントを押さえることで、ChatGPTの特性を理解し、より効果的に活用することができます。

ChatGPTで最新の情報を得る方法も重要ですが、現在のビッグトレンドであるAIジャンルのキャッチアップを定期的に行っていくこともビジネスパーソンには必要となります。

WithAIメールマガジンでは、生成AIの活用事例や、最新Newsから今すぐ使える実践ノウハウまで、
Webサイトではお届けしきれないさまざまなお役立ち情報を配信しています。ぜひご登録ください。

WithAIメールマガジン

登録無料